〝つなげよう〟教えを次世代へ

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『今日の仕事を明日までのばすな 明日は明日のつとめが待っている』

「なせば成るなさねばならぬ何事も、なさぬ人はなさぬ成りけり」との言葉があります。何事も努力があって実現するものであります。努力しなくて実ったものは、それは一時の間に過ぎません。努力とは「おのれに勝つ」と言う事で有ります。自分の心の中に湧いて来る、わがまま、気儘に打ち勝つ努力こそ、先ず努力の第一歩であります。

人間は誰でも、知らず知らずの内にわがまま気ままが出て来て努力を鈍らせ、そしてやがてそれは不平、不満の原因となるのであります。心の中に不平不満が湧いた時は、それはもう既に自分に負けている事で有り、同時に現在の自分の周りの状態にも負けている姿であります。ですから努力の第二は、現在の自分の周りの全ての状態にも負けない、と言う事ではないでしょうか。

そして努力の第三は、喜びの心で、躍動する事であります。己に勝ち、現状に勝った時、心は喜びに躍動出来る用意が整います。そして目標を持った時、真の躍動が始まるのであります。この躍動こそが目的を実現させる為の、大きな原動力となるのであります。本当に努力の出来る人は、運命など恐れません。どんな運命をも喜んで乗り越え、七転八倒でどこまでも戦い続けます。人間は、誰でも皆運命の開拓者たる資格と、そしてその素質を、天から必ず与えられているものなのではないでしょうか。


合 掌

初代管長 泉 波 秀 雄