〝つなげよう〟教えを次世代へ

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『笑う門には幸福來る ねてもさめてもニコニコと』

我々は他人の心の良し悪しは良く分かりますが、自分の心の姿というものは、中々分かりにくいものであります。特に自分の心の欠点等は、人には良く分かっても、自分にはそれが中々良く分かりません。他人から自分の欠点を指摘されても、必ず言い訳や弁解が心の中に湧いてきて、出来るだけ自分を悪くない様に、自分を庇おうとするものであります。

人との交際で、何か一寸でも面白くない事が起こりますと、すぐ向こうを悪く思いたくなります。それだけ自分の欠点は、分かりにくいものであります。ですから自分の形の姿ばかりではなく、心の姿を映す事の出来る鏡というものが有れば、どんなに良いか分かり
ません。

日々自らを反省して、特定の人からでなく誰からも慕われる、又誰からでも愛される人間になる勉強をしようではありませんか。自信を持つ事は大事な事ですが「実行しなければ死ぬ、とか不幸になる」といった断定的な言葉は、使ってはならないと、法でうたっております。

不幸に泣いている人を勇気付ける言葉、死地を彷徨っている病人には、生きる力を付けてあげる事が、真の「生きている言葉」といえると思うのであります。

私達は常に心を磨き、生きて行ける力を与える事の出来る言葉の使い方を、勉強する事も大切な事の一つであります。要は自分自身をよく反省し、自己の完成に努力する事です。


合 掌

初代管長 泉 波 秀 雄